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2006年1月

2006年1月31日 (火)

四惑島(しわくじま)

潮流の関係で船が入って来ることはできるが2度と出て行くことはできないようになっている離れ島。

昔、ここに流れ着いた高徳な上人が島の人々の暮らしが楽になるように反魂の術で人造人間を作ることを思いついた。だが上人の死後、人造人間達はすぐさま反乱を起こし、それ以後人間は奴隷として酷使されるようになったという。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月30日 (月)

平円人(たいらののまると)

檀の浦の戦いで滅ぼされたはずの平家の一族の生き残りの頭領。海底に都を築き巨大な平家蟹を飼いならして再び地上を源氏から奪い返す機会をうかがっていた。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月29日 (日)

天辺禿(てっぺんとう)

河童は地方によりガラッパ、ガワッパ、カワッソー、水虎、ひょうすべ、サンボンなど様々な名称で呼ばれるが、てっぺんとうと呼ばれるのは日本でただ一箇所、伊集湖近辺だけである。

頭のてっぺんのお皿がまるで禿頭のように見えるからではなく、ぴかぴか光る物体に乗って天からやって来て湖に住みついたからそう呼ばれるのだという。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月28日 (土)

聖文安作通成道絵巻(せいぶんあんさつじょうどうえまき)

かって聖文菩薩が諸星太子と呼ばれていたころ、出家して十字架に磔にされるなどの苦行を重ねているうちに苦行は無益と知り、ダイモードという娘から貰った不思議な石の力で体力を取り戻して瞑想に入り、夜明けとともにこの上ない悟りの力でいまだかって負けたことがないという飢通大魔王を打ち砕いたという有名な説話を描いた絵巻物。前篇と後篇に分かれる。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月27日 (金)

風狂権太(ふうきょうごんた)

突然、街道にあらわれて次々と駕籠を鷲掴みにしどこかに持ち去ってしまうという謎の巨大からくり人形。何者かが茶運び人形を応用して作りあげたといわれている。

病気の少年を守ろうとして猟師の撃った銃弾が飛んでいく途中で巨大な菩薩像に変わるという神変不可思議により倒された。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月26日 (木)

魔絶卵真夜問答図(まぜらんまやもんどうず)

夜空に浮かんだ巨大な卵の下で、眼鏡を手にした天女と僧侶が語りあっている様子を描いた水墨画。

「世界を滅ぼす力を持つ卵を地上に落とそうとしている天女を僧侶が止めようとしている図」「世界に果たして手に入れるべき価値があるか否かについて形而上学的な問答をかわしている図」「単に眼鏡の所有権を争っている図」「流れ星の飛んでいく方向さえ変えることができる神通広大な聖文菩薩の悟りの境地をあらわした図」「怪獣の存在を全く忘れ去った図」などの様々な解釈が残されている。十牛図と並んで禅の深奥をあらわした画として名高い。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月25日 (水)

石兎(いしうさぎ)

月面に住む体が岩でできた巨大な兎。朝敵として滅ぼされたかぐや姫の一族の生き残りに操られる。

別名ピーター(ペテロ)・ラビット。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月24日 (火)

逃町(にげまち)

家が突然たて続けに次々と消えていく現象。

ごみごみしたところが嫌になって家が自分の意思で消えるなどともっともらしい説明がされることがあるが、たいていは家を断ち割って食べる妖怪断館(だんかん)のしわざである。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月23日 (月)

反魂香(はんごんこう)

死者の魂を呼び戻すお香。

宇留寺の近くの一つ長屋に住む浪人者が反魂香をたいて死んだ女房を呼び出すのを見た隣の熊さんが、自分も死んだ女房を呼び出そうと薬屋から越中富山の反魂丹を買ってきて火鉢にくべたところ、煙の中に何者かに念力で操られた死者があらわれ宇留寺の警戒厳重な書庫に忍び込み日本中の末寺を記した秘密の地図を奪って逃げてしまったという。

この話の前半部分だけが『反魂香』という落語になって伝わっている。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月22日 (日)

迷惑星(めいわくせい)

とてつもなくやかましい音を立てながら空を飛ぶ島。この島が近くを通りがかると他の音がまるで聞えなくなるため人と話をすることもできなくなる。お経を唱えてもその音が神仏に伝わらないので効果がない。

元々は明日帝路異土という天界の星の精だったのだがそれが罪をおかして地上に落とされて飛行島になったと言われている。もっとも天界を散歩しているうちにいつのまにか遠く離れた地上に迷い込んだ単なる方向音痴という説も有力。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月21日 (土)

悪魔ペガ(あくまペが)

地獄の切り込み隊長。地獄から天界へと侵攻する時に太陽が邪魔になるので、誰か自分に「太陽あげます」と言ってくれる人間を捜しに地上にやって来た。以前「地球あげます」と言ってくれる人間を捜しに地上にあらわれた悪魔メフィストフェレスは彼の親戚筋にあたる。

地上では地獄との環境の違い(寒すぎる)のため炬燵の中から一歩も出られない。空飛ぶ炬燵の中でのんびり蜜柑などを剥きながら自分に魂を売った人間を手下にして悪事を働く。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)


(古賀)

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2006年1月20日 (金)

ダリ神(だりがみ)

ヒダリ神、餓鬼憑きなどともいう。

これに憑かれると急に血が吸いたくなり、血がすぐに手に入らないとそのままそこに倒れて動けなくなってしまう。ひどい時はそのまま死んでしまうという。

こうしたときは僅かでも血を口にいれるか、手のひらに血と書いてそれを嘗めるとよいという。

ある時ダリ神にとり憑かれて病気になった娘が宇留寺に運び込まれどんな祈祷もまるで効果がなかったが、ある僧侶が試しに芥子粒に彫った目に見えないほど小さな『聖文菩薩』の仏像を飲み込ませたところまるで嘘のように憑きものが落ちて病が治ってしまった。それ以来このような極小の菩薩像を作る聖行を56億7000万年後に出現する救済仏にちなんで寺では『弥勒化』と呼んでいる。

疲れてからだに力がない状態のことを「だるい」あるいは「だりい」と言うのはこの妖怪の呼び名に由来しているという。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月19日 (木)

富羅竹(ぷらちく)

地下から燃える水を吸い上げて様々な品物を作りあげる便利な竹。

この竹を手に入れた者は将来の富貴が約束されるため、見つけた者はまるで魔に魅入られたようになり自分の栄光のために仲間を犠牲にしはじめるという。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月18日 (水)

風路天狗(ふろてんぐ)

羽団扇の力で風と化し天界と地上を風の道『風路(ふろ)』を通って瞬時に行き来することができる天狗。

ある時人間が嫌になって風路天狗に弟子入りした男が「二人同時に風路を通ってはいけない」という禁忌を犯したために風の道が破れ、天狗と男は風の状態のまま虚空に投げ出されてしまった。

それ以後風路天狗と男がどこでどうなったかを知っている者は誰一人としていないという。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月17日 (火)

龍戦車(りゅうせんしゃ)

指南車の一種。指南車は車にのせた人形の手が常に南を指すようにできているが、龍戦車は戦車の上にのせた龍の飾りが常に火薬の方に向かうように作られているという。

遥か彼方の新型火薬の匂いを嗅ぎつけて175里(注:約700キロ)走ったという伝説が残っている。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月16日 (月)

武王具(ぶおうぐ)

鎧兜に魂がこもって妖怪と化したもの。自分の体の一部を細かい欠片にして人間の頭に植えつけ仲間を増やそうとする。欠片により魂を失った者は細武王具(さいぶおうぐ)という半妖怪になるが、南蛮医学の力をかりれば元に戻すことができるという。自分が隠した爆薬のありかをわざわざ教えてくれる親切な一面を持つ。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月15日 (日)

戯永論火(ぎえろんび)

ある鉄砲鍛冶の名人が手製の巨大種子島を試しに空に向けて撃ったところ星が一つ光を失って消えた。

その夜、天空から火の玉が落ちてきて大地が粉々になる夢を見た名人は「昨日消えた星にも我々の世界と同じく住んでいる者がいたのかもしれない。私は無益な殺生をした」とそのまま頭を丸めて僧侶になり2度と鉄砲の類は手にしなかった。

「戦道具(いくさどうぐ)の良し悪しを競うは血を吐いて走りを競うが如く無益なり」という出だしで知られた仏法解説書『戯永論』はこの僧侶の手によるものだという。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月14日 (土)

寒太(かんた)

この世を3度目の氷河期にするために毎年町までやって来る別名北風小僧ともいわれる妖怪。

にもかかわらず日本に氷河期が訪れないのは雪をかき分けながら眼鏡を捜しまわる尊いお姿で知られる宇留寺本尊『聖文菩薩』のお力によるものだという。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月13日 (金)

華何人(かなんじん)

遠い北国に住む蛮人。目から鳥を惑わせる光を出し、鳥同士をお互いに空中でぶつけあわせて食糧にする。別名灯台鬼。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月12日 (木)

影道(かげみち)

夜道に現われる影のような妖怪。ある占い師がこの妖怪から逃げ出そうとして駕籠をやとったらその駕籠かきが影道の化けたものだったという。火事や地震を予知する霊感を持つ者をつけ狙う習性があるので夜道では決して「明日を捜してきます」と口にしてはならないと言われている。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月11日 (水)

無頼狐(ぶらこ)

狐の精。飛火(とびび)という妖怪に命じて人間の女を攫い油毛(あぶらげ)を植えつけて食糧にする。

「鳶に油揚げをさらわれる」という諺はこれが間違って言い伝えられたものである。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月10日 (火)

大和魂(やまとだましい)

海に沈んだ船の残骸が寄り集まって巨大な鉄甲船になったもの。

一種の怨霊の集合体なので破損しても自動的に修復し元通りになる。

『滅亡まであと○○日』と時間を数え、数え終わると大爆発するという。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月 9日 (月)

社腐霊(しゃぷれい)

暗黒天からやって来た建物を腐らして地震に弱くしてしまう恐ろしい妖怪。

地底に住む巨大な大鯰『鬼羅銅鑼主(ぎらどらす)』を操り、この鯰に日本列島を支える巨大な柱を食べさせ大地震による絶大な被害をもたらそうとした。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月 8日 (日)

馬怒大王(ばどだいおう)

弘法大師の張り巡らした結界『封漏持恵具道舞龍』を破って高野山に潜入し日本を滅ぼそうとした大妖怪。

本体はどことなくひょうすべに似ている。神仏の化身に法力でも何でもない脳天逆落としの荒技で倒された。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月 7日 (土)

鐘天使(べるえる)

地獄の音楽家で堕天使。音楽好きで「歌はいいねえ。リリンの生み出した文化の極みだよ」が口癖。彼の演奏はいつも同じ曲ばっかりなのでそれを聴いた人間は気が狂う。

元は天使なので神の天地創造の技を真似て空中に蜃気楼のような偽りの小天地を作り出すことができる。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月 6日 (金)

湯富婆婆(ゆーとむばーば)

地底深くで天からやって来る神々のために巨大な温泉街を経営している謎の魔女。この婆の下で働かされる人間は名前を奪われ胸の記号でしか区別がつかない機巧人形(からくりにんぎょう)にされてしまう。自分と姿形がそっくり同じ分身(ドッペルゲンガー)を見た者はこの温泉街に入り込むことができるという。

街の中を歩き回っても湯富婆婆は決して人前に姿を見せず機巧人形は必ず1体ずつしかあらわれないので「実はここには人形が1体いるだけで胸の記号を変えて何体もあるように見せかけているだけでは」と錯覚させられてしまう。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月 5日 (木)

安穏族(あんのんぞく)

元は人間と同じような姿形をした妖精がのんべんだらりと日を過ごしているうちに体がなまって無くなってしまい目玉だけになったもの。妖精の領域を侵した不届きな人間は空から巨大な石を降らせて滅ぼしてしまうが、自分の願い事を聞いてくれた人間には気前よく大力を与えてくれるという。よく間違われるが茶碗風呂に入る趣味はない。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月 4日 (水)

金城(かねしろ)

空飛ぶ天守閣、空飛ぶ城壁、空飛ぶお濠、空飛ぶ石工などが合体してできる黄金でできた巨大な城。

人間に住みかを荒らされたと勘違いした地下の小鬼『偏団衆(ぺだんしゅう)』により瀬戸内海沿岸に一夜にして建てられた。歩行機能がついているところがとても斬新。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月 3日 (火)

アイオロス(あいおろす)

ギリシャの風の神。革袋に風を詰めてそれを帆に当てて星と星の間を航海しているが、風が無くなったので補給に日本に立ち寄った。

白毫からの光、空飛ぶ降魔の利剣などの法力を「俺は仏教信じてないから」の一言ではねのけることができる強者。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月 2日 (月)

水地獄小僧(すへるこぞう)

お盆に漏刻(水時計)をのせて現われる小僧。この漏刻を貰った人間は、毎晩眠っている間に時計に生き血を吸い取られて死んでしまう。ウクライナのチェルノブイリ辺りから流れてきた吸血鬼という説が有力。

(注・水地獄小僧の話は理由あって門外不出につき現代語訳は存在しない)

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2006年1月 1日 (日)

矮屡道人(わいるどうじん)

異国から不老長生の薬を求めて日本にやって来た奇怪な姿形をした道士。人間の魂魄を抜き出して巻物の中に封じ込めたり竜を乗り物にしたりする怪しい術を使う。始皇帝の命で仙薬を探しに旅に出た徐福の末裔ではないかと言われている。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

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死球神

この神にとり憑かれたバットを持って打席に立つとやたらとデッドボールを喰らう。別名ビーンボール神。

普通の死神は魂の緒を切るが死球神は父の魂の緒を切るという。

(『難解妖怪大全』より)

(古賀)

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