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2005年12月

2005年12月31日 (土)

異界神(いかいしん)

現世とこの世の外にある隠れ里をつなぐ夜示幻崑崙橋(よじげんこんろんばし)の番をする荒ぶる神。

この神が天上に行って不在の時間、いわゆる異界留守時(いかるすどき)に橋を渡って隠れ里に迷い込んだ者は二度と生きて現世には戻れない。無理にでも現世に帰ろうとする不届き者は、異界神の全身から放たれる無数の火の矢によって焼き尽くされてしまうという。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2005年12月30日 (金)

傀儡子ええじゃないか騒動(くぐつしええじゃないかそうどう)

子の刻(ねのこく)に千振明神(ちぶるみょうじん)のお札が天から降ったのをきっかけに、全国の子供たちの間に広がった大規模な集団騒乱現象。人形や玩具を手にした子供たちが「何にも無くてもええじゃないか」「大人が無くてもええじゃないか」と叫びながら、次々と人々を襲い民家を打ち壊していったという。雛人形に魂がこもって変化した『無壱大夫(むいちだゆう)』という妖怪のしわざだと言われている。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2005年12月29日 (木)

煙草鬼(たばこおに)

煙草を日本に伝えにきた悪魔。日本人の牛商人に煙草畑を見せて、もし自分の本当の名前を当てることができればこれを全部やるが当たらなければ魂をもらうと持ちかけた。煙草鬼に魂をとられた人間は他人が全て敵に見え理性や感情を完全に失うという。結局は牛を畑に乱入させた牛商人の計略にひっかかり「この畜生、なんだって目賭論(めとろん)の煙草畑を荒らすのだ」と大声で言ってしまったために賭けに負けて日本を去った。

(注・このへんの細かい経緯は芥川竜之介の『煙草と悪魔』に詳しい)

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2005年12月28日 (水)

窮鼠(きゅうそ)

火鼠の一種。普段は行灯の油を舐めている無害な妖怪だが、追い詰められると口から火を吐いたり巨大化したり体内の油に火がついて大爆発したりする。窮鼠猫を噛むといわれるゆえんである。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2005年12月27日 (火)

濁損法師(だくぞんぼうし)

黒い影法師の中に身を隠して移動する妖怪。物知りでいろいろなことを教えてくれるが「流れ星が落ちてきて困るようなら大地の方を動かせばいい」などと無茶なことを言うときもある。

元は閉峨叉(ぺがさ)という天界の住人で、今はなき閉峨叉の人々の魂を弔うために法師になり、諸国を行脚しているのだという。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2005年12月26日 (月)

平(ひら)

ひらひらとした布のような妖怪。頭のいい人間の脳味噌が好物で、気付かれないように時間を止めてひらひらと獲物に近付いて脳味噌をすする。脳味噌を食べられた人間は体は元のままだが心は完全に平になってしまうという。チリソースで煮て食べるとわりと美味。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2005年12月25日 (日)

後虎(ごとら)

船の後ろにそっとついてきて見えない綱で引っ張る虎の妖怪。船頭が多いと船は山に登るというが、後虎が多いと山どころか船は星の世界にまで飛んでいってしまうというので船乗りにおそれられた。

あと理由はよくわからないが、女に化けて眼鏡を盗んでいくこともある。怪しい女を見たら「女か虎か」と3度唱えると正体を見破ることができるという。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2005年12月24日 (土)

雷大名(えれきだいみょう)

稲光とともに湖に落ちてきた雷獣という妖怪が、電気鯰を右大臣に電気鰻を左大臣に他の魚達を家臣にして水中に一大王国を築き上げ、その支配者になったもの。雷殿様、雷王ともいう。

天からやって来た傾星(注・星をも傾けるような美女)にそそのかされて善良な釣人を驚かすなどの悪事をはたらいたため、空飛ぶ降魔の利剣『氷裂牙』に調伏された。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2005年12月23日 (金)

吾意在(わいある)

年を経た松の樹木が「吾思う故に吾在り」と近代的自我に目覚めて妖怪と化したもの。

灯台守を石地蔵の中に閉じ込めてその男になりすまし仲間を増やそうとしたが、男の妻に

「以前のあなたは椎茸だったけど、今夜のあなたは松茸だわ。なぜ?」

と思わぬところで正体がばれて退治された。仏の白毫(眉間)から照射される光に弱い。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2005年12月22日 (木)

九琉虫(くるむし)

一陣の涼しい風とともに人間をさらっていって神隠しにするという妖怪。虫のような姿形をしているが、自分たちでは人間の方が昆虫のようなものだと考えている。神仏の化身である風来坊という僧侶が法力で出した赤い霧により正体を暴かれて退治されたという。九琉星虫、九琉星塵虫、九琉星塵ともよばれる。

(『宇留寺正文縁起絵巻』より)

(古賀)

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2005年12月21日 (水)

アイロン入道

旅先で「ひょっとして出かける時アイロンつけっぱなしだったかも」と人を不安に陥れる妖怪。

そんな時は「アイロン入道見越した」と唱えると不安が消えて気が楽になる。

ただし妖怪の仕業ではなかった場合、うかつに安心して旅から帰ると丸焼けの家に遭遇することになる。

(古賀)

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2005年12月20日 (火)

覇目覇目覇王

地獄の十王の一人。森羅殿で生前自分と名前が同じ覇目覇目覇の人間だけを裁き、悪事を働いた者を風が吹くと獄卒が遅刻して雨が降ると責苦はお休みという全くやる気の無い地獄に落とす。

(古賀)

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2005年12月19日 (月)

セイレーン

ギリシャ神話に出てくる三味線を片手に浪花節を聞かせる海の怪物。

セイレーンの歌声を一度でも聞くと、それ以後はどんな甘いラブソングを聞いても森の石松三十国船道中に聞えるようになるため船乗りにひどく恐れられた。

(古賀)

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2005年12月18日 (日)

産土神(うぶすな)

人間の霊に磨きをかけて細かいキズを消し艶々と美しく仕上げをする土地神。国によってはサンドペーパーと呼ばれる。

(古賀)

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2005年12月17日 (土)

大首

巨大なイケメンの生首の妖怪。

普通の人間が情報を伝達する際の重要性は言葉が7%、声が38%、表情が55%と言われているが、大首の場合は顔の面積が常人の約100倍なので表情だけで5500%の情報を一方的に伝えきる。

説得力豊かな表情で(俺のものになれ)と流し目をくれるだけで、通常のイケメンの100倍の効率で美女を食い物にできる。

(古賀)

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2005年12月16日 (金)

鱗婆

人間の眼に魚の鱗を入れて「眼から鱗が落ちる」という現象を引き起こす妖怪。

この妖怪が鱗を入れた第58398670423人目の人間によりコンタクトレンズは発明された。

(古賀)

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2005年12月15日 (木)

ぺどぺどさん

「ぺどぺど」という独特の足音を立てて赤い靴をはいている女の子に近づきさらっていくという異人さんの妖怪。正式名ペドロ・ペドフィリア。

この妖怪が近付いてくるのに気付いたら「ぺどぺどさん先へお越し」と言って、前方に赤い靴を放り投げると助かるという。実はロリコンではなく単なる赤い靴フェチなのであろう。

(古賀)

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2005年12月14日 (水)

鵺もどき

頭が猿、手足が虎、尻尾が蛇という妖怪が鵺で、頭が鵺、手足が鵺、尻尾が鵺という妖怪が鵺もどき。

両者とも毎晩丑の刻になると黒雲とともにあらわれ天皇のお心を悩ませるのは同じだが、鵺もどきは熊沢天皇や長浜天皇といったやや微妙な天皇を専門にしている。

(古賀)

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2005年12月13日 (火)

ポルターガイスト

古い家屋敷の両隣に住み、毎晩やかましく騒音を撒き散らす霊。

通常、右隣に住んでいるのがポルターで左隣に住んでいるのがガイスト。

ときおり霊が出ていった気配がして騒音が止まり静かな状態が続くときがあるが、それは単にポルターがガイストのところに、そしてガイストがポルターのところに引っ越しをはじめただけなので、しばらくするとまた騒がしくなる。

(古賀)

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2005年12月12日 (月)

悪夢をその見ている人間ごと喰らってしまうという古代中国の霊獣。この妖怪の通ったあとは富士山と鷹と茄子しか残らないので恐れられた。

(古賀)

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2005年12月11日 (日)

守霊井戸因果

毒入りの餌が入ったいつ割れるかわからない容器とともに井戸の中に投げ込まれた猫の生霊なんだか死霊なんだかわからない霊の祟りにおびやかされる科学者の因果話。

(古賀)

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2005年12月10日 (土)

ツチノコ

ツチノコとはビール瓶のような形をした怪蛇、あるいは蛇のように這いまわる怪ビール瓶のこと。

賞金をかけられるほど存在が稀少な地域もあれば、飲み屋でおしぼりで顔をふきながら「いつものやつ」と注文するだけでテーブルに並ぶほどありふれた地域もある。

(古賀)

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2005年12月 9日 (金)

がんばり入道

努力・友情・勝利をコンセプトに、世界一の便所のぞき見妖怪を目指す熱血漢。

ギブス便所、鉄球便所、猛獣便所、コールタールのプール便所などの特訓で心身を極限まで鍛え上げ、圧倒的な実力で立ちふさがる様々なライバル便所を次々と打ち破り、壁を修理しては仲間に加えていく。

(古賀)

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2005年12月 8日 (木)

日傘地蔵

各地を襲撃しては情容赦なく財物を略奪してまわり、あとにパラソル1本だけ残して去っていくといわれるアウトローな石地蔵の集団。

なぜか彼らの奪っていった財物の総量は、昔話の笠地蔵がおじいさんに与えた財物の総量とピッタリ一致するという。

(古賀)

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2005年12月 7日 (水)

便意小僧

人間の生涯で最も重大な局面で便意を催させる妖怪。

卵子に突入する前の精子であることが多いが、「俺ってあの時すごく便所に行きたくなったんだけど、まわりに全然見つからなくてあせっちゃった」などと思い出す者はまれ。

(古賀)

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2005年12月 6日 (火)

クリスマスツリー

十字架に磔にされた罪人の血が滴ったあとに生えてくるといわれる奇怪な植物。

大地から離れるとき「エリ、エリ、レマ、サバクタニ」という物凄い叫び声をあげ、それを聞いた人間は発狂して死んでしまうと言い伝えられている。無事に手に入れるためには紐で縛って赤鼻のトナカイに引っぱらせて抜くと良いという。

(古賀)

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2005年12月 5日 (月)

鉄輪微塵

歌人の西行法師が人恋しさのため路傍に散らばっている白骨を集めて反魂の術を用いて作り出した人造人間。いつまでたっても人間らしくならないため漂泊の傀儡子に売りとばしてしまったという。

普通の人間にはない七つの神通を持つ。微塵とは物質の最小単位(原子)のこと。

(古賀)

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2005年12月 4日 (日)

井上円了

妖怪博士。毎日野山を歩いては何十もの妖怪を噛み分けて味見をし、毒にあたったりお腹をくだしたりしながら妖怪学の基礎をきずいた。

(古賀)

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2005年12月 3日 (土)

天井嘗め

夜中にあらわれて舌を出して天井を嘗め、「こんなのは本当の天井じゃない!」と天井についての薀蓄を長々と語りはじめる妖怪。一週間後に究極の天井を用意して再びあらわれることもある。

(古賀)

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2005年12月 2日 (金)

軽重師

統一場理論により存在を予想される呪術師。

陰陽師が世界は陰と陽の二極から成ると説きそのバランスを一定に保つのを使命とするのに対し、軽重師はこの世の全てを軽さと重さだけで推し量り、ダイエット後のリバウンドなど軽重のバランスをどんどん重いほうへ重いほうへ傾けていく呪法を使う。宇宙を完全にブラックホール化するのが最終目標。

(古賀)

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2005年12月 1日 (木)

瘤弁慶

背中の瘤に栄養をたくわえることによりどんな過酷な環境でも生き抜くことができる便利な従者。この瘤の部分は独立して言葉をしゃべる人面瘡であり、狙われるとひとたまりもない泣き所でもある。ひとこぶ弁慶とふたこぶ弁慶がある。

(古賀)

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