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2009年5月 4日 (月)

心に残る古典落語『二十四孝』水の巻

これから一話につき1600字40行(以内)、あなたの目はあなたの体を離れてこの不思議な親孝行の世界へと入っていくのです……

「全く、お前という奴は親不孝な奴だ。やい、てめえは親不孝だぞ」
「何でえ、薮から棒に……、お前がさっき長屋のご隠居に『親孝行しろ』と説教されて、それを今度はうけ売りで俺に聞かしてやろうとしているところだとかそういうような今までの経緯の説明はねえのか」
「ないんだよ、今回は。字数制限が厳しいんだから……どうもおめえのような親不孝な者はいねえ。五合のひょうたんのようなやつだ。孝はひょっとこの元でこうこうの漬かる時分になすはなくて南瓜は生では食われねえ。おまえのうちでも何でもかまわねえからすぐに店をあけろっ」
「またずいぶんと豪快にはしょりやがったな……
「いいんだよ、字数制限が厳しいんだから……中国に『二十四Q』という話がある」
「あれ、『二十四孝』の間違いじゃねえのか?」
「いいから黙って聞け。行数制限も厳しいんだから……昔唐土に王祥という人がいた。この人の家はいたって貧乏だが、寝たきりの重病のおっ母さんが鯉が食べてえとかぬかしやがる。唐土ではばばあの食い気と貧乏はぜんぶつながってるんだ……そこでいたって親孝行の王祥は鍬を持って近くの海まで鯉を探しに行ったんだが、どうしても鯉は見つからねえ」
「あたりめえだ。あれは川魚だ。それに鍬を持って行ってどうする」
「そこで王祥がこれでは母に孝行を尽くすことができないと天を仰いでさめざめと泣いていると、乗っている船の下の水面が急にこんもりと高くなった。海底火山の噴火かなと思いそこを鍬で払いのけると、出てきたのが海底原人ラゴンの卵だ」
……………………なんだって?」
「家に帰った王祥が卵から孵ったラゴンの赤ん坊を鯉と偽ってばばあに食わすと、ばばあの病気はみるみるなおってしまった」
「おかしいじゃねえか。なんで鯉のかわりにラゴンなんかを食べて病気がなおるんだ?」
「親不孝のおめえにはわからねえかも知れねえが、そこが天の感ずるところだ。唐土じゃあばばあの食い気と貧乏と天の感ずるところとアンバランスゾーンはぜんぶつながってるんだ。覚えとけい」
(木の巻へ続く)

2004/06/16 第31回嘘競演お題『日月火水木金土』投稿作品)

【関連情報】

第31回嘘競演(発言順リスト)』

【上方落語メモ第7集その336】 『二十四孝』

『ウルトラQ』(Wikipedia

  
(古賀)

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