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2005年3月

2005/03/29

リング

製作 河井真也 一瀬隆重 仙頭武則
監督 中田秀夫
脚本 高橋洋
原作 鈴木光司
出演 松嶋菜々子 真田広之 竹内結子 佐藤仁美 中谷美紀他

【STORY】

大原正太が忍者ごっこの最中に草むらで見つけたビデオテープから生まれたオバケの貞子は、ドジで大食らいでおまけにビデオを見た人間を1週間後に呪い殺してしまう困ったオバケだった。貞子が居候するようになってから大原家の人々は、貞子がごはんを20杯もおかわりするので家計を圧迫されたり、貞子が犬に追いかけられて家の中に狂暴なブルドッグを連れ込んだために部屋をめちゃくちゃにされたり、空を飛んでいて物干し竿にぶつかった貞子に洗濯物をだいなしにされたり、血も凍るような恐怖を味わうことに・・・しかしそれは物語のほんの序章にすぎなかった。アメリカからやってきて近所のカミナリ親父の家に住みついたハリウッド版貞子のサマラが、何かと本家貞子を馬鹿にするようになったのだ・・・・・・鈴木光司のベストセラー小説をきわめて忠実に映像化した正統派の恐怖映画。ほら、今もあなたの後ろに頭のてっぺんに毛が三本ある貞子が・・・。


(古賀)

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2005/03/23

禁断の惑星

56/米

監督 フレッド・ウィルコックス
製作 ニコラス・ネイファック
脚本 シリル・ヒューム
出演 ウォルター・ビジョン アン・フランシス レスリー・ニールセン他
原作 『はれときどききんだんのわくせい』 矢玉四郎

【STORY】

別の太陽系で行方不明になったパパのモービアス博士と妹のアルティアちゃんを探しにやって来た畠山一家の長男畠山アダムス(あだ名は十円アダムス)が出鱈目に書いた航星日誌から生まれた惑星アルティア4。その惑星(通称きんわく)は人間が頭の中で考えたことを実体化する不思議なテクノロジーを持っていたのだった。
「これからの宇宙は手にも職!足にも職!」
「ママね、アダムスちゃんにはパパみたいになって欲しくないの。パパは一流大学出て一流科学者になったのに地球をリストラされて・・・」
「外宇宙にやって来たあげくに、こんな星にとり残されてこのざまです」
「見ろお~。この父の怒りと欲望に歪んだ潜在意識から生み出されたイドの怪物を~~!」
「大変だ、何とかしなくちゃ。さあ、きんわく。僕の頭の中も吸って」
「ぶーーーーっ!!」
緻密な科学考証に裏づけられたハードSF映画の代表作。「美しいですね、私のデザイン・・・」と言ってうっとりと自己陶酔するロボットのロビーが人気だった。


(古賀)

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2005/03/21

遊星からの物体X

【STORY】

(視点A)
吾輩は遊星から来た物体である。名前はまだ無い。
どこで生れたか頓と見当がつかぬ。ただ厚い氷の下で何万年も眠っていたことだけは記憶している。吾輩はここで始めて犬というものを見た。然もあとで聞くとそれは人間という地球上で一番獰悪な種族に飼われている動物であったそうだ。

(視点B)
「なんでエイリアンなんかが、犬に化けているんだ」とおれがわめくと
「エイリアンた何ぞな」と1人がいった。こんな時にやに落ち着いてやがる。
「エイリアンたこれだ、大きなずう体をして、エイリアンを知らないた、何の事だ」
「そりゃ、遊星からやって来た物体ぞな、もし」
「エイリアンでも、遊星から来た物体でも、誰れがいつ犬の中へ入れた」
「誰れも入れやせんがな」
「入れないものが、どうして犬の中に居るんだ」
「遊星からの物体は同化するのが好きじゃけれ、大方一人で御這りたのじゃあろ」

(視点A)
吾輩がこの基地へ住み込んだ当時は、宿主以外のものには甚だ不人望であった。 どこへ行っても正体がばれると跳ね付けられて相手にしてくれ手がなかった。如何に珍重されなかったかは、今日に至るまで名前さえつけてくれないのでも分る。

(視点B)
「宇宙からやって来たものが何で人間に化けた」と問い詰めると
「宇宙からやって来て人間に化けて悪いという規則がありますか」とそいつは依然として丁寧な言葉を使っているが、顔の色は首だけになっているので少々蒼い。
おれが火炎放射を食らわすと、首は脚を生やして逃げ回りながら
「これは乱暴だ、狼藉である。理非を弁じないで火力に訴えるのは無法だ」
「無法で沢山だ。貴様のような怪物はこうでもしなくちゃ、答えないんだ」
とめらめらと燃やすと、仕舞にはそいつもおとなしく灰になった。

(視点A)
次第に楽になってくる。火の中に居るのだか、氷の下で眠ったままなのか、判然しない。只楽である。吾輩は死ぬ。死んでこの太平を得る、太平は死ななければ得られぬ。南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏。有難い有難い。

(視点B)
だから遊星からの物体の墓は南極にある。

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82/米

監督 ジョン・カーペンター
製作 デヴィッド・フォスター ローレンス・ターマン
脚本 ビル・ランカスター
出演 カート・ラッセル ウィルフォード・ブリムリー他
原作 ジョン・W・キャンベル『影が行く』、夏目漱石『坊ちゃん』『吾輩は猫である』


(古賀)

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2005/03/14

チャップリンの黄金餅時代

25/米
製作 チャールズ・チャップリン
監督 チャールズ・チャップリン
脚本 チャールズ・チャップリン
撮影 ローランド・トセロー
出演 チャールズ・チャップリン ジョージア・ヘイル マック・スウェイン トム・マーレー他

一攫千金を夢見て金山寺味噌を売りながらアラスカにやって来た浮浪者のチャーリーは、ふとしたことで西念という願人坊主があんころ餅に大金鉱をくるんで食べ、のどにつまらせて死んでしまうのを目撃する。自分だけで金鉱をひとりじめしようと、ミクロ化して西念の体内にもぐりこむチャーリーだったが、そこにはすでに指名手配中の悪党と山師が。果たしてチャーリーは西念の遺骸が焼き場で焼かれてしまう前に大金鉱を手に入れ、体内から脱出することができるのか?極限状態におかれた人間のおかし味と、アラスカ名物黄金餅の由来を描いたチャップリンの傑作中の傑作。西念の体内でチャーリーが巨大な靴をたいらげて飢えをしのぐシーンは圧巻。


(古賀)

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2005/03/09

【正義侍時代劇映画】

監督 三隈研次
原作 山手樹一郎
脚本 八尋不二
撮影 杉山公平
出演 市川雷蔵
    浦路洋子
    河津清三郎
    木暮実千代他

【STORY】

「これがお礼の山吹色の菓子でございます。どうぞ、おおさめください」
「ふっふっふっ 越後屋。おぬしも悪よのう」

ポンポンポンポンポンポン(鼓の音)

「むっ、まっくろけの猫のお面をかぶった曲者。な、何奴じゃ!」

ポンポンポンポンポンポン(鼓の音)

『おわあ、こんばんわ』

ポンポンポンポンポンポン(鼓の音)

『おわあ、こんばんわ』

ポンポンポンポンポンポン(鼓の音)

『おぎやあ、おぎやあ、おぎやあ』

ポンポンポンポンポンポン(鼓の音)

『おわああ ここの家の主人は悪党です』

「きっ、貴様は朔太郎侍!者ども。出会えー、出会えー」


『(萩原)朔太郎侍』
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連続上映

『僕の前に死体はない』

ズバッ!

『僕の後ろに死体は出来る』

ズバッ!ズバッ!

『智恵子は江戸八百八町には桃から生まれた桃太郎が無いといふ』

ズバッ!ズバッ!ズバッ!

『あどけない鬼退治の話である』

ズバッ!ズバッ!ズバッ!ズバッ!

「ええい、こしゃくな光太郎侍よ、もう止せ、こんな事は!」

それからひと時
昔山巓でしたような深呼吸を一つして
悪代官の呼吸はそれなり止まった
血の海の中に横たわる死体のかげに
すずしく光る桃を今日も置かう


『(高村)光太郎侍』


(古賀)

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2005/03/05

華氏911

監督 マイケル・ムーア
製作 マイケル・ムーア
脚本 マイケル・ムーア
原作 夏目漱石
出演 マイケル・ムーア
    ジョージ・W・ブッシュ

【STORY】

親譲りの無鉄砲で当選してから戦争ばかりしている。

アフガンにビンラディンというイスラム原理主義の親玉が居た。ビンラディンは無論弱虫である。弱虫の癖に国境を乗りこえて、テロをしかけにくる。ある日の朝方、ホワイトハウスの地下に隠れた副大統領と相談して、とうとうビンラディンを捕まえることにした。

正直に白状してしまうが、おれは勇気のある割合に智慧が足りない。こんな時にはどうしていいかさっぱりわからない。わからないけれども、決して負ける積もりはない。このままに済ましてはおれの顔にかかわる。アメリカ人は意気地がないと云われるのは残念だ。大統領をしてテロリストにからかわれて、手のつけ様がなくって、仕方がないから泣き寝入りにしたと思われちゃ一生の名折れだ。今週中に勝てなければ、来週勝つ。来週勝たなければ、さ来週勝つ。さ来週勝てなければ、燃料気化爆弾BLU82を取り寄せて勝つまでここに居る。

「これは乱暴だ、狼藉である。理非を弁じないで空爆に訴えるのは無法だ」
「無法で沢山だ」とまたぽかりぽかりと大量に落す。
「貴様のようなテロリストは完全に滅ぼさなくちゃ、気がすまないんだ」

だからビンラディンの死体はアフガンの焼け野原のどこかにある。

国連安保理は何にもせぬ組織で、人の顔さえ見れば武力行使は駄目だ駄目だと口癖のように云っていた。何が駄目なんだか今に分らない。おれを見る度にこいつはどうせ碌なものにはならないと、シュレーダーが云った。乱暴で乱暴で行く先が案じられるとシラクが云った。成程碌なものにはならない。御覧の通りの始末である。行く先が案じられたのも無理はない。只長期化も辞さないで戦争を始めるばかりである。


(古賀)

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2005/03/02

ゴジラ対酢豆腐

1954年11月3日封切

製作 田中友幸
脚本 村田武雄 本多猪四郎
監督 本多猪四郎
撮影 玉井正夫
音楽 伊福部昭
出演 志村喬 平田昭彦 河内桃子 宝田明他

【STORY】

「おーい、与太郎、与太郎、おめえ、豆腐をどうした?」
「豆腐?」
「昨晩買ってきてくれって頼んどいた豆腐だよ」
「ああ、あれか。あれなら大丈夫なところにしまってある」
「大丈夫なところってどこだ?」
「ほら、隣の家に住んでる片目に眼帯をしたマッドな科学者。あいつんとこの冷蔵庫を借りて中にしまっといた」
「こいつ、馬鹿だな・・・相手はかりにもマッドな科学者だぞ。そんなところに豆腐なんか入れといたら、どんな変な実験に使われるかわかりゃしねえ。早く取り返してこい」
「取り返してきた」
「何でえ、この妙ちきりんな物体は・・・これが豆腐か?」
「うーん。黄色くなって、毛がぽーっと生えて、やけにすっぱそうだね」
「おれの鼻のそばに持ってくるなよ。くさくってしょうがねえじゃねえか。あらゆる生物を死滅させる匂いってのはこういうのを言うんだ・・・まるで空気中の酸素がことごとく破壊されちまいそうな匂いだ」
「とんでもない所に豆腐をあずけちまったなあ。捨てちまおうか?」
「待て待て、捨てるのは後でいい。これを是非食らわせてやりたいやつがいるんだ」
「えっ?これをかい?誰に?」
「ほら、あの大戸島の変物。あいつが海から東京に上陸してこっちに向かって来るじゃねえか」
「しかしいかになんでもそんなものを食らうかい?あいつが?」
「それをうまく食らわして退治できたらご喝采とくらあ。見ねえ、あの凶悪そうなつらを。ジュラ紀の国からジュラ紀の生態系をひろめにきたってえのはあいつみたいなのを言うんだ・・・若旦那、ねえ、若旦那。こっちに寄ってらっしゃい。あなた、皇居だけ素通りってのはなしですぜ・・・」
「おや、こんつわ」
「あれっ、こんつわとおいでなすったよ、トカゲの分際で・・・若旦那、お加減はいかがですか。どうせ、若旦那のことだから、また海底でおつな色模様でもござんしたんでしょ。目がどんよりとして血走ってますぜ」
「やあやあ、さすがにお目が高いねえ。ゆうべの海底の色模様を見抜くなんざあどうもおそれいった・・・はなせば長いことながら、昨夜の姫ゴジラなる者は、拙にばかな恋着ぶりでごわしたねえ。今宵のふたりにゃじゃまな自衛隊なんて都都逸を唄ってすねて、拙の背びれをつねつねやなんぞあって、尻尾をきゅーっ」
「おいおい受け付けかわっとくれよ・・・しかし、若旦那、あなたなんざあそうもてるってのも、天下無敵な肉体があってのことでござんしょう?一体若旦那ほどの方をうならせる兵器なんてものがこの世にはまだあるんでございますかね?」
「やあ、これはまた異なことをおたずねでげすなあ。当節、水爆から10万ボルトの電流まで味わいつくした拙をもうおつなどといわしめる兵器はごわさんねえ」
「そうでござんしょうとも・・・で、さっそくなんでござんすが、いまよそから貰ってきたものがあるんですがね、どうもこれがみたこともないものなんで・・・・・・ひとつ若旦那に食らっていただきてえんで持ってきたんで・・・」
「ははあ、到来物で・・・では、さっそく拙がご検分の役をつとめるといたしやしょうか」
「こりゃありがてえ。おいおい、すぐに持ってこいよ、例の一件を・・・若旦那、これでござんす」
「ははあ、なるほど・・・・・・ふーん、この匂いはまた・・・」
「若旦那にはぜひとも今この場でこれを食らっていただきたいんで」
「この場でとおっしゃるが、みなさんの前で食らっては失礼にあたりやすから、これを海底に持ち帰りやして、夕餉の席で、一献かたむけながら食らうということに・・・」
「そんなこと言わないで、ここで食らってくださいな。若旦那、おねがいします」
「ねえ、どうかあっしたちを助けると思って」
「それほどおっしゃるなら、危険をもかえりみず、ここで食らうといたしましょう」
「やった、ばんざい」
「さてと・・・うーん、この鼻へつーんとくるところが、また何ともいえぬ破壊力で・・・・・・うむ、目にもぴりっときやすな・・・・・・この目ぴりなるものが体に広がっていって、やがて全身が白骨と化していくところがまた珍なるゆえんで・・・・・・こうして、一口に、うーん・・・・・・やられた」
「やった、やった、若旦那、とうとうやられちまいましたねえ。さすがにたいしたもんだ。ねえ、若旦那、これは一体なんという兵器なんでしょう?」
「拙のかんがえではオキシジェン・デストロイヤーでしょう」
「オキシジェン・デストロイヤー?なるほど、オキシジェン・デストロイヤーはうまいねえ。これで第二、第三の若旦那の同類が現われても安心ですね」
「いや、オキシジェン・デストロイヤーの使用は一回きりに限りやす」

(※海外公開版タイトルは『GODZILLA VS TIRITOTETINN』)


(古賀)

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