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2007年6月

2007年6月10日 (日)

落語『そこつのシ者』

落語というものはまことによろしいもので。リリンの生み出した文化の極みでございます。

「まことにえらいことにあいなった。めんぼくしだいもござらぬが使徒の口上を、てまえ、すっかり失念いたした」
「いや、これは、おたわむれを…」
「たわむれではござらん。いかがでござろう、碇氏、チルドレンは相身たがいと申す。拙者のかわりにてまえの口上をシンクロしておもいだしてはいただけまいか」
「とても、さようのことは」
「だめでござるか…しからば、まことに申し訳ないしだいでござるが、拙者これよりターミナルドグマに降下し、あれをいたす。その、あれを…あの…ぱくを」
「え?ぱくをなされるとは」
「いや、これでござるよ、このぱくを…」
「さてはサードインパクトでござるか」
「さよう、アダムに接触してサードインパクトをいたす」
「サードインパクトとは容易ならんこと…なんとか他の手だてはござらんか?」
「さよう、恥を申さねばわからんしだいでござるが、てまえ、幼少の折りより、サードインパクトを起こそうとするたびに良く握りつぶされもうした。まことに申しかねたる儀でござるが、ご貴殿、てまえを握りつぶしてサードインパクトを阻止していただけぬか」
「いや、渚氏。チルドレンは相身たがいと申す。さっそく握りつぶしてしんぜよう」
「さようでござるか。まことにかたじけない。生と死は等価でござる」
「かようにしみじみ拝見いたすと、これはまた、よほど念のいった体でござるな。たいそうATフィールドが固まって、壁になっておりますな」
「もう、たびたび握りつぶされもうしたので、何人にも犯されざる聖なる領域、鎧のごとくになっております。エヴァ初号機のプログレッシヴナイフを受けてもかすり傷一つ負うまいと、ここだけは自慢でござる」
「しからば、いよいよ握りつぶし申すが、強ければ強い、弱ければ弱いと、ご遠慮なくおおせつけくださるように……では、はじめますぞ……いかがでござる?」
「いや、いっこうに通じませんで…握りつぶそうとされておるのかどうか、すこしもわかり申さん。貴殿の指先はガラスのように繊細でござるな」
「しからば、手かげんは申しませんで、シンクロ率400%でまいるぞ。よろしいか…えい、うーん、えいっ」
「うん、これはなかなかの大力でござるな」
「それでは、もう1度。そーれ、そーれ、えーんや、こーら、そーれ、さあ、どうだ?」
「うーん、うーん、うう…使徒の口上をおもいだしてござる」
「して、おシ者のご口上は」
「ゼーレを出るおり、ターミナルドグマにいるのがリリスだとは、聞かずにまいった」

【関連情報】

落語のあらすじ 千字寄席 『粗忽の使者

『渚カヲル』(Wikipedia


(古賀)

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