西尾維新作睦月あきら画 中央公論社コミックス
第三箱 「確かにお前は」
【あらすじ】
世尊を殺して自らが仏陀となる野心を抱いたデーヴァダッタは、「世尊は象が苦手」という噂を聞き、ナーラーギリという名の凶暴な象をけしかけ世尊の命を奪おうとたくらんだ。打ち合わせどおりに象師にけしかけられたナーラーギリ象がこちらに向かって突進してくるのを見つけたアーナンダは、うろたえて事もあろうに主犯であるデーヴァダッタに手助けを求めた。
アーナンダ「嘘だろ?俺、今から象がこっちに突進してくるのを止めるの?マジで?くっそ…信じられねェ。デーヴァダッタ、お前手伝ってくれるんだよな?」
デーヴァダッタ「え!?あたしが!?やだよ!!あたしは兄弟のあんたが世尊といっしょに酷い目に遭うのを安全圏から眺めていたいだけの人間なんだから!!」
アーナンダ「お前は人間じゃねえよ…今に地獄に落ちるぞ!」
デーヴァダッタ「あひゃひゃ!それにしても意外だね!あの完璧超人の世尊が象のことが苦手だったなんて」
アーナンダ「…あれ?デーヴァダッタ、お前なんか勘違いしてねえ?世尊は象のこと苦手なんかじゃねーよ。むしろ半端なく大好きだ。ただ…」
世尊「さあ、こわくないぞ。撫でてやろう!ぎゅっとしてやろう!一緒に遊んでやろう!だから、さあ!私に貴様を触らせろ!!」
象「!?」(突進してきた象、途中で方向転換し一目散に逃げ出す)
デーヴァダッタ「え…と、アーナンダ。これどーゆーコト?」
アーナンダ「だからさ。世尊が象を苦手なんじゃなくて…象が世尊を苦手なんだよ!」
動物に人格(仏格?)は通用しない。彼らは圧倒的な力の前にはただひれ伏すのみである。
世尊「あんな可愛らしい酔象にもなついてもらえないなんて…私はどうしようもなく駄目な天上天下唯我独尊だ…」
アーナンダ「いや、まあな?たしかにお前は天上天下唯我独尊だよ…」
象が大好きだったり落ちこんだり、世尊は案外人間味のある天上天下唯我独尊なのだ。
(参考:中村元選集第14巻『原始仏教の成立』P533~P537 『めだかボックス』第1巻)
【関連情報】
笛育市民大学講座(嘘知識) 書籍『お釈迦ボックス』
『釈迦』(Wikipedia)
『阿難』(Wikipedia)
『提婆達多』(Wikipedia)
『めだかボックス』(Wikipedia)
(古賀)
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