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2010年1月 6日 (水)

笛育市民大学講座(嘘知識) 書籍『お釈迦ボックス』5

西尾維新作睦月あきら画 中央公論社コミックス

第三十三箱 「だから殺す」

【あらすじ】

一介の在家信者でありながら出家者も及ばぬ程の「空」の真理を体現している維摩居士(ヴィマラキールティ)が、衆生教化のため仮病で床に臥していた。世尊は弟子たちに維摩居士の病気見舞いに行くよう命じるが、高弟たちは全て維摩に手ひどくやりこめられた苦い経験のある者ばかりで、維摩居士に会うのを嫌がってことごとく辞退する。ついに文殊菩薩が世尊の代理として維摩居士のところに見舞いに行くことを引き受ける。

アーナンダ「なっ…なななっ、なんだこいつぅう!?おれが病気の世尊のために鉢を持って大きな屋敷の門のところに行ったら、『アーナンダくん、如来の体は金剛のように強固で病気になんかかかるわけがない。そんな恥ずかしいことを誰かに聞かれでもしたら大変だ。さあ、早くここを立ち去りたまえ』なんて言いやがった!」
文殊菩薩「別に驚くことはないよ。当然のことさ。彼は仏弟子を論破するテクに異常(アブノーマル)なほど長けた大居士なのだから。――最初の悟りは驚くなかれ五歳の時。動機は『独りで悟りがひらけるかどうか試してみたかった』から。以来彼はあらゆる所で数えきれぬほどの仏弟子をやりこめてきた。生まれついてのプラティエーガブッダ。それが彼、『理由なき仏弟子キラー』の維摩居士なのさ」
維摩居士「…人を無差別仏弟子殺人犯みたいに言わないでよ。傷つくな…僕は理由なき仏弟子キラーじゃない。僕は理由ありきの仏弟子キラーだ。木の下で座禅をしている舎利弗を見た。だから殺す。四辻で説法している目連を見た。だから殺す。貧民に食を乞いに行く大迦葉を見た。だから殺す。ぼくんちに食を乞いに来た須菩提を見た。だから殺す。新参の比丘たちに説法をしている富楼那を見た。だから殺す。阿那律の天眼がどのぐらい遠くまで見えるのか確認した。だから殺す。羅睺羅が出家の功徳と利益について話をしているのを聞いた。だから殺す。弥勒菩薩が兜率天にいた。だから殺す。一切妙香世界から取り寄せたお昼ごはんがおいしかった。だから殺す。特に何もない。だから殺す。全ての道がローマに通じるよう、僕にとっては全ての現象が『空』の教理を説くのに通じるだけなんだよ」
アーナンダ「…異常にクレージーだ、こいつ。会話が成立することが逆に恐ろしい…」
世尊「………下がっておれ、貴様達。こやつの見舞いは文殊が行く。文殊以外ではこやつの相手はつとまるまい」
維摩居士「大勢の菩薩や声聞や神々や天女に取り囲まれて文殊菩薩がやって来るのが見える。世尊がわざわざ自分の代理としてよこして来るなんて文殊くんはきっと頭のいい子なんだね。とても仲良くなれそうな気がするよ……だから殺す!」
(参考:世界の名著2『大乗仏典』『維摩経』P97~P127 週刊少年ジャンプ05・06)

【関連情報】

『釈迦』(Wikipedia


『阿難』(Wikipedia

『維摩居士』(Wikipedia

『十大弟子』(Wikipedia

『文殊菩薩』(Wikipedia

『めだかボックス』Wikipedia


(古賀)

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