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2009年9月13日 (日)

『ラブプラス』 星新一バージョン

――ラブプラスに関する資料の切抜きを、順を追って蒐集した――

【ある週刊誌の記事】
無軌道の一途を辿る青少年の不良化に悩む政府は、委員会を設けて、検討し続けてきたが、結論の出ないまま今日に及んだ。
しかし最近、ある業者が持ち込んだ一種の機械の使用を公認すべきかどうかの問題が起こってきた。この機械はある種の画像と音声を発生する装置で、スイッチを入れると非常な恋愛感情を起し、実際の恋愛と同じ、またはそれ以上の満足を与える。
業者の説明によると、青少年は性的にはけ口がないから暴力化するので、これにより平穏に処理すれば良いとのことである。この機械はラブプラスと称されている。

【ある新聞の社会面より】
警察庁長官は本日の記者会見で次の如き談話を発表した。
・ラブプラスは次第に普及しているが、これにともない性犯罪は全くなくなった。
・凶悪犯罪は激減して、現在発生するのは大部分が精神異常者によるものである。
・一方、詐欺と窃盗は増加している。これは生活に困った売春関係者によるものと、ラブプラス入手のためのものである。

【ある新聞の社会面より】
質問。25歳の1児ある人妻。夫がラブプラスを手に入れてから一切外泊はしなくなりましたが、喜びもつかのま、私との夜の営みを一切せず困っています。どうしたらよろしいでしょうか。
回答。あなたのような世間知らずの方が、まだいらっしゃるとは驚きました。さっそくご主人にお願いして『女性用ラブプラス』を1台手にお入れなさい。購入費用がなければ、もよりの銀行でラブプラス資金の借用をおすすめします。

【ある新聞の社会面より】
昨夕、町の発明家が検挙された。千代田区の万世橋わたる(42)は約1ヵ月前のある日あくびをし、翌日くしゃみをしたのを、これはラブプラスを通じて脳を刺激した電波を誰かが放射したからであるとし、世界のどこかにある秘密結社が、電波により人類の意志を支配せんとしているためだとの説を、秋葉原の電気街の街頭で演説したからである。医師の鑑定によれば、ラブプラスぐらい自分で発明できたというくやしさからの、一種のノイローゼであるとのことである。

【南米観光案内書より】
南米の奥地に名も知れぬ山があり、その頂きに、石で築かれた、パリの凱旋門に似た門が立っている。インカの子孫たちは、いつの日か太陽神の子孫コナミ・デジタルエンタテインメントがこの門を通って帰って来て、輝かしい時代をもたらすものと信じている。

【だれに知られることもなかった記事】
インカの子孫のうち選ばれたごく一部の人たちは、南米の奥地にある大きな門の石の中に、ある種の精巧な電波送信機がそなえてあることを知っている。
(参考:『ようこそ地球さん』新潮文庫 P98~P113)

【関連情報】

【Web】ゲーム「ラブプラス」恐るべき中毒性 ネット“祭り”の理由』(産経ニュース)

『ラブプラス』の口コミ力強すぎだろ(敷居の先住民)

ラブプラス』(Wikipedia

『星新一』(Wikipedia


(古賀)

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