「バナナはおやつに入りますか」 芥川龍之介『芋粥』バージョン
「バナナはおやつに入りますか」
「何時になったら、バナナをおやつに入れる事ができるかのう…」
「太夫殿は、バナナをおやつに入れたことがないそうな。お気の毒な事じゃ。お望みならこの利仁がバナナをおやつに入れ申そう」
「……」
「おいやかな」
「……」
「どうじゃ」
「……」
「おいやなら、たってとは申すまい」
「いや……忝うござる」
(中略)
「この辺の下人、承われ。殿の御意遊ばさるるには、明朝、卯時までに、切口三寸、長さ五尺のバナナを、老若各、一筋づつ、持って参る様にとある。忘れまいぞ、卯時までにじゃ。」
(中略)
五位は、寝起きの眼をこすりながら、殆ど周章に近い驚愕に襲われて、茫然と、リュックサックを見つめた。前にあるのはバナナを溢れかえるばかりに詰めこんだおそるべき大きさのリュックサックである。その分量を見ただけで、五位の同情すべき食欲は、実に、この時もう、一半を滅却してしまったのである。
「バナナをおやつに入れた事が、ござらぬげな。どうぞ、存分に持って行って下され」
「いや、もう十分でござる。……失礼ながら、十分でござる」
【関連情報】
『バナナはおやつに入りますか』(はてな匿名ダイアリー)
『バナナはおやつに入りますか』(絵文録ことのは)
『芥川龍之介』(Wikipedia)
(古賀)
「「バナナはおやつに入りますか」」カテゴリの記事
- 「バナナはおやつに入りますか」 梶原一騎原作ながやす巧画『愛と誠』バージョン(2009.02.17)
- 「バナナはおやつに入りますか」 吉田戦車『伝染るんです。』バージョン(2009.02.15)
- 「バナナはおやつに入りますか」 伊藤理佐『微熱なバナナ』バージョン(2009.02.13)
- 「バナナはおやつに入りますか」 落語『寝床』バージョン(2009.02.12)
- 「バナナはおやつに入りますか」 デカルト『方法序説』バージョン(2009.02.11)










コメント