落語「ちの字嫌い」
血を見るのが嫌いな怪人20面相は部下に「これからはちの字を使ってはいけない。ちの字を1ついったら1年分の給金をやらない」と命令する。部下の1人に化けて紛れ込んでいた名探偵明智小五郎は、「そのかわりもし親分がうっかりちの字を使ったらなんでも欲しい物をもらう」という交換条件を20面相に承知させる。
20面相何とかちの字を使わせてやろうと目の不自由な男が「芋虫ゴーロゴロ」と鼻歌を唸りながら風呂につかっているところに部下を連れていき「この浴槽に入っているのは何だ」と聞くが、部下は「けつ」「けつえき」「せっけっきゅうのはいったたいえき」「ぶらっど」などと言い換えて決してちの字を使おうとしない。
「ちっ、しぶといやつだ」
「ハハハハハ、ついに言ったね、20面相君。君がこのあいだ盗んだ黄金の権助像はこれでぼくのものだ!」
【関連情報】
落語のあらすじ 千字寄席 『しの字嫌い』
『怪人二十面相』(Wikipedia)
『江戸川乱歩』(Wikipedia)
『盲獣・創元推理文庫』(オンライン書店ビーケーワン)
(古賀)
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