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2006年10月30日 (月)

「やあ、酸っぱいブドウ酒とカビのはえたパンだ。これが晩餐ですか?」「あたしがあたしの血と肉だといえば、血と肉だと思えばいいんだ」「こりゃあ、おどろいた。ひでえことになっちまったねえ」「まあいいじゃねえか。イエスさまがせっかく用意してくれたんだ。その気持ちにすまないから行こうじゃねえか。まあ、エルサレムへいけば、みんな浮かれてるしよ」「うん、カイゼルのもののひとつやふたつは落っこってねえともかぎらねえ」

「じゃあ、マタイ、一献けんじよう」「いや、献じられたくねえ」「おい、ことわるなよ。みんな飲んだり食べたりしたんじゃねえか。おめえひとりのがれるこたあできないんだよ。これもアダムとイブの原罪だとあきらめて……主はきませり、アーメン……」「おい、変なすすめかたをするない…そうだ、イスカリオテのユダ。おまえさん、詩歌には詳しいそうだな。どうだ、この晩餐にふさわしい豪華な詩を作ってくれないか」「そうですねえ、晩餐の詩ねえ…どうです『十字架上で死にとうもなき命かな』」「なんだかさびしいな、ほかには?」「そうですか。では、『銀貨30枚で荒縄買って死ぬべかな』」「なお陰気になっちまうよ」「なにしろ、酸っぱいブドウ酒をがぶがぶじゃ陽気な詩もできませんから…思わず『エリ、エリ、レマ、サバクタニ』なんて言いたくなっちまいます」「ああ、お前なんかに詩を作らせたあたしが馬鹿だった。お前さんは十二使徒から店だてだよ。今日限り天国から出ていってもらいますよ。これからは、したいようにするがいい」 落語『最後の晩餐』

(注・画面は開発中のものです。実際の完成品とは内容が異なる場合があります)

(古賀)

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