2009年10月20日 (火)

服従の心理

スタンレー・ミルグラム著

アメリカのイエール大学の心理学者スタンレー・ミルグラムは、「ナチス・ドイツでユダヤ人虐殺に荷担した人達は、どんな心理状態だったのか?」という疑問に答えるため一つの実験方法を考え出した。

【実験方法】
被験者が不快感を感じてスイッチを押せばすぐに電気が切れ実験が終了するような状態で、鬼嫁が自分の夫に少しずつ電圧を上げながら電撃でお仕置きをする光景をブラウン管に映し出し被験者に見せる。実験時間は二十数分間。

【実験結果】
最大の電圧に達する前に大半の者がスイッチを押すだろうという予想に反して、全ての被験者が夫が黒コゲになるのを見届けるまでスイッチを押さなかった。被験者の中には笑いを浮かべたり、「さだめじゃ」と夫を見下すような発言をしたり、次回を待ち望む者もいたという。

人間が如何に優れた漫画家や優れたアニメーターの権威に盲従し堕落するかを示した衝撃の実験報告。

【関連情報】

『ミルグラム実験』(Wikipedia

『うる星やつら(アニメ)』(Wikipedia

 
(古賀)

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2009年7月18日 (土)

バクマン。

大場つぐみ原作小畑健画

漫画の国から来た漫神『高木秋人』が落とした不思議な雑誌『少年ジャンプ』を手にした真城最高はその絶大な力を利用して新世界の神になり理想の結婚をする野望を抱き、18歳までに自分の作品をアニメ化して日本国民全てを洗脳する計画をひそかにおしすすめる。世界的新人漫画家の新妻エイジはその鋭い直感力で最高の恐るべき野望に気がつき、様々な効果音を駆使しながら彼から『少年ジャンプ』の力を奪い取ろうと画策する。

売り上げた部数が多ければ多いほど青少年を支配する巨大な力になる不思議な雑誌『少年ジャンプ』を手にした少年と彼の野望を阻止しようとするライバルとの熾烈な戦いを描くダークファンタジー。

『少年ジャンプ』のルール【基本ルール】

・ 少年ジャンプの最後の頁の作品名の下に名前を書かれた人間は漫画家になる。
・ 描かれる人物の顔が頭に入っていないと人物画はうまく描けない。
・ 名前の後に人間界単位で40秒以内に別の名前を書くと、ペンネームになる。
・ 4回原稿を落とした漫画家は、以後少年ジャンプの力を使えなくなり編集長に魂を持って行かれる。

【関連情報】

DEATH NOTE』(Wikipedia

『バクマン。』(Wikipedia

 
(古賀)

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2009年4月 6日 (月)

【江戸っ子賢者対話集】

「何?おいらが青少年を腐敗させているだと?べらんめえ!生きている人間の体を腐らせることができるぐらいならとうの昔に手妻つかいになってらあ!火事と喧嘩が大好きで曲がったことがでぇ嫌いなおいらの口をふさぎたかったら矢でも鉄砲でも毒人参の汁でも持ってこい!」
デルフォイの神殿で「汝以上の江戸っ子はいない」という神託を受けた賢者が「青少年を堕落に導いた」と告発された裁判で告発者に対してまくしたてる胸のすくような威勢のいい啖呵を記録した対話集。

『ソクラテスのべらんめい』 プラトン著。

【関連情報】

『ソクラテスの弁明』(Wikipedia

『江戸っ子』(Wikipedia

 
(古賀)

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2009年3月31日 (火)

【プロレタリアート対ブルジョワジー闘争小説】

【あらすじ】

火星科学センターを占拠した奇怪な異星人は、つかまえた火星科学特捜隊員の脳髄を使って火星人とのコンタクトをはかろうとした。
火星アラシ隊員「我々ハブルジョワジー星カラ来タブルジョワジー星人ダ」
火星ハヤタ隊員「ブルジョワジー星人!?」
火星アラシ隊員「我々ガ君達ガ火星ト呼ブM360惑星ヘ来タ目的ハ…」
ナレーション「彼等の星ブルジョワジー星は、階級闘争が元で滅亡してしまったのである。宇宙旅行中だった彼等は帰る場所を失い、仕方なく彼等の生存できる天体を求めて火星の近くまで来たのである。あいにく宇宙船の重力バランスがくずれて修理をするために立ち寄ったというのである」
火星ハヤタ隊員「君たちはこれから何をするつもりなのだ?」
火星アラシ隊員「我々ノ旅ハ終ワッタノダ。火星ハ我々資本家階級ニトッテ住ミヨイ所ニナルダロウ。我々ハ火星人ヲ労働者階級トシテ搾取スルタメ火星ニ住ムコトニスル」
火星ハヤタ隊員「地球に住んだらどうだ」
火星アラシ隊員「地球ニハ我々ノ嫌イナ……」
火星ハヤタ隊員「どうした。何故黙っている!?」
火星アラシ隊員「ソレハ言エナイ」
取り憑いていた火星アラシ隊員を抜け出したブルジョワジー星人は、巨大化して街を攻撃しはじめた。
一方、火星科学特捜隊本部では。
火星アキコ隊員「キャップ、何か方法はないんですか?」
火星ムラマツ隊長「蟹だ!地球にある生物はそれなんだ!」
火星アキコ隊員「火星にはないんですか?」
火星ムラマツ隊長「うん。だが、あるいは彼なら…」
火星アキコ隊員「彼?」
フラッシュ・ビームを点火してプロレタリアートマンに変身する火星ハヤタ隊員。
空を飛ぶ
ブルジョワジー星人に腕をクロスさせて甲殻類のような光線を放つプロレタリアートマン。
炎を出して地上に落下する
ブルジョワジー星人。
火星ムラマツ隊長「ううむ。やはり…」
火星アキコ隊員「蟹光線ですね、キャップ!」

『蟹光線』 小林多喜二作。

【関連情報】

『蟹工船』(Wikipedia

『プロレタリアート』(Wikipedia

『ブルジョワジー』(Wikipedia

『カニ』(Wikipedia

『スペシウム』(Wikipedia

『バルタン星人』(Wikipedia

2 侵略者を撃て』(光の国から愛をこめて

 
(古賀)

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2009年3月22日 (日)

陰萌師

夢枕獏作。

「おまえは良い漢(おとこ)だが、こういう方面の話はあまり興味がないのではないか?」
「だからどういう方面の話なのだ」
「萌えよ」
晴明は言った。
「萌え!?」
「萌えについて、話してきたのだ」
「何を話した?」
「たとえば、この世で一番短い萌えとは何であるのかというようなことをだ」
「一番短い萌え?」
「うむ」
「おれに考えさせるなよ、晴明。教えてくれ」
「この世で一番短い萌えとはハァハァだ」
「ハァハァ?」
「うん。ものの根本的な在様(ありよう)を縛るというのはハァハァだぞ」
「――」
「この世にハァハァできぬものがあるとすれば、それは何ものでもないということだ。存在しないと言ってもよかろうな」
「むずかしいことを言う」
「逆にたとえ平面のものであっても、ハァハァという念を込めることができればそれは現実に存在するのと同じだ」
「ほう」
「男が抱き枕を愛しいと思う。女がプリントシーツを愛しいと思う。その気持ちに名をつけて二次元と三次元の境を越えればハァハァ――」
「ほほう」
うなずいても、しかし、まだ博雅にはわからぬ様子である。
「晴明、おれにはその方面のことは良くわからぬ」
「わからぬでいいさ。巨大掲示板の名無しさんなどは、ハァハァの一言で、この世の一切の萌えキャラを手に入れたつもりになっているのだからな――」

【関連情報】

『夢枕獏』(Wikipedia

『陰陽師(小説)』(Wikipedia

『萌え』(Wikipedia

『ハァハァ』(はてなキーワード)

 
(古賀)

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2009年2月10日 (火)

魁!!リュケイオン(1)

岩波コミック文庫 600円

「みんな揃っとるか!今日は貴様ら塾生に『重い物体は軽い物体より早く下に落ちる』ということを身をもって学習してもらう!」
「何だか猛烈に悪い予感がするのう…」
ゴゴゴゴゴ
「な、何じゃあ!地面が割れて巨大な塔があらわれおった!!」
「むう、あれこそは噂に聞く秘作(ぴさ)の斜塔…まさかこの時代にすでに存在していたとは…」
「わははは!塾生2人ずつ組となって各々鉄の鎧と木の鎧を着けて順番にこの塔のてっぺんから飛び降りてもらう!重い鉄の鎧を着けた塾生が軽い木の鎧を着けた塾生より先に下に落ちるまで何度でも繰り返しな!今度は何人病院送りになるかのう」
「く、狂っとる…」
「フフフ…わしはリュケイオン塾長アリストテレスである!」

自然法則を遥かに凌駕する形而上学の魂を身につけるため日々逍遙を繰り返す古代ギリシアの硬派な男達の熱い生き様を描く傑作巨編。
(画:宮下あきら)

【関連情報】

『魁!!男塾』(Wikipedia

『リュケイオン』(Wikipedia

『アリストテレス』(Wikipedia

 
(古賀)

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2009年1月27日 (火)

人間失格

太宰治作小畑健画

「私は本当は大庭くんをワザじゃないのかと疑っているのです」
(こいつ…どういうつもりだ)
周囲に偽りの自分を演出しながら脳内に築きあげた理想の新世界の神になろうとする大庭葉蔵と、葉蔵の道化を一目で怪しいと見抜いた竹一。選ばれた2人の息詰まる知力と知力の戦いを描く異色サスペンス自伝風漫画。

【関連情報】

DEATH NOTE』(Wikipedia

『人間失格』(Wikipedia

太宰「人間失格」、人気漫画家「小畑健」の表紙にしたらバカ売れ』(痛いニュース(ノ∀`)

 
(古賀)

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2009年1月23日 (金)

宇宙船ビーグル号の冒険

AE・ヴァン・ヴォークト作京極夏彦訳

どこまでもだらだらと暗黒の続いている宇宙空間を飛び越えたところが、目指す彌伊繰(ビーグル)号である。
「壁を自由に出入りできるなんてそんな生物はまるで妖怪じゃないか!」
「情報総合学の前には不思議など何もないのだよ、刈田くん」
この言葉は黒産名(グローヴナー)の口癖である。いや、座右の銘といっても良い。
「だいたいこの宇宙には、あるべくしてあるものしかないし、起こるべくして起こることしか起こらないのだ。自分達の知っている、ほんの僅かな専門知識の範疇で宇宙の凡てが分かったような勘違いをしているから、ちょっと常識にはずれた野良猫や経験したことがない異星人に出くわすと、皆口をそろえてヤレ不思議だの、ソレ奇態だのと騒ぐとことになる。だいたい一知半解のアマチュアの寄り集まりに、全宇宙の危機のことがわかってたまるかい」

【関連情報】

AE・ヴァン・ヴォークト』(Wikipedia

『姑獲鳥の夏』(Wikipedia

 
(古賀)

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2009年1月22日 (木)

火星人ゴーホーム

フレドリック・ブラウン作吉田戦車訳

866779943人火星人~~866779944人火星人~~」
「『火星人かぞえうた』か……いい歌だ
866779982人火星人~~866779983人火星人~~」
「おい一体何人火星からやって来るんだ?」
「言うとルークくん、きっと怒るから……86678111人火星人~~」
「もういい、やめろお!」


【関連情報】

『フレドリック・ブラウン』(Wikipedia


『吉田戦車』(Wikipedia

 
(古賀)

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2009年1月20日 (火)

銀河パトロール隊

EE・スミス作和月伸宏訳

「メチャクチャ固エ!なんだ、このレンズは
「銀河パトロールをただの戦士だと思うな!レンズをただの偽造不可能な認識証だと思うな!これはあらゆる知的生命に対する完璧な精神感応による交信装置!伊達や酔狂で着用しているとでも思ったか?」
「思ってた!」

「いくぞキニスン、覚悟はいいか!」
「オウ、導師(メンター)、バッチリだ!何を隠そう!オレは精神力の特訓(を受ける方)の達人だ!」
「ブラボー!!だがアリシア人も精神力の特訓(をする方)の達人だ!」
「で、何のための特訓だ?」
「それはヒミツ。何故ならその方がカッコイイから!」

「心眼!キニスンアイ!!……ボスコーンの正体見極めたッ!」
「すげー、それもレンズの機能!?」
「否!これは鍛え抜かれた自身の眼力!」

「悪魔の様に黒く、地獄の様に熱く、接吻の様に甘いこれがシオナイトの味か!」

「ヴァンバスカークはこう見えても優秀なんだ……高等数学は全然できないけど!」
「こう見えてもホントはすごく優しいだぞ……宇宙斧でなにかとすぐにブチ撒けたがるけど!」
「二人とも後で土下座!!」

【関連情報】

『レンズマン』(Wikipedia


『武装錬金』(Wikipedia

 
(古賀)

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